再び、両建て論議。
先週初、塾長も時々出演して為替のコメントをする、テレビ東京の“オープニング・ベル”を見ていて、はたと閃いた。
そうだ、これはFXだって同じだよ!と。
この番組は、“オープニング・ベル”というその名の通り、“株式市場のオープニング”に合わせて午前8時45分から9時半まで放送している、主に株式に投資をしている視聴者向けの生放送の経済番組であるが、下げ続ける株式相場に対してどう対処しようかという問題提起をしていた。
日経平均は年初から下げ続け、一時2年4か月ぶりの安値(1万2573円)まで急落したが、ここからどうなるかはよく分からない。
聞き飽きたサブ・プライム・ローン問題が依然として不透明である限り、楽観的に見るのはまだ早いかも知れない。
番組で披露していたのは、投資家が個別株を幾つか保有しており、“この株価の下げは大変キツイが、長期保有を考えての投資であり、みすみすここで売る気は無い。”という投資家の希望に対して、インデックスである、“日経225ミニ先物”で売って、現物株のロングのヘッジをしよう、という提案である。
塾長は株は全くの素人で、今回披露された細かいヘッジ手段については詳細の説明は省くが、そんなに難しいテクニックではない。
要するに、長期保有で持っているロングのキャッシュ・ポジションを、“もし短期的にまだ下がるのであれば、インデックスを売ってそのヘッジをしよう。”というもので、冒頭にも言った様に、完璧にFXにも当て嵌まるヘッジ手段である。
このヘッジの手段を敢えて“両建て”と呼ばせて頂くが、ご存知のように“両建ての功罪”については、今までにも何回か議論をしたので、今週の“独り言”の中身のかなりの部分が今まで言ってきたことと重複するが、ご容赦頂きたい。
両建てとは、書いて字のごとく“買いと売りの相反するポジションを同時に保有すること。”である。
両建てには功罪共に存在すると思うが、何故片方が罪と呼ばれるかの理由は、往々にして(いや、殆どのケースで)損切りするのが嫌で、取り敢えずやられポジションの逆を張って、様子を見たい、いやあわよくばその嫌々のポジションでも何とかして儲けてやりたい、と思ってやる行為であるからである。
結果は、結局両方やられてしまった。 早く、損切りをしておけば良かった、というケースが多い。
典型的な例。
120円、118円、116円でナンピン買いをして、ドルのロング・ポジションを作ってしまった。
平均レート118円で、“結構かったるいが、”レバレッジを殆ど利かせていないので、耐えられる。
だから、切りたくない。切ると相当な実現損を計上しなくてはならない。嫌だ。
でもあの人が、“92円まで行くかも知れないと言っている。”
“そんな馬鹿な!”と思うが、ちょいと心配だ。
よし、腐れポジションは持ったまま、俄かショートを作ろう。
108円でドル・ショートに行き、“92円には行かないが、102円には行くだろう。ロングの腐れポジションは冷蔵庫に仕舞っておいて、この108円で売ったポジションを102円で買い戻し、後は寝て待ってドルが再び120円に戻るまで待つ。”と希望的観測を持つ。
もし上手く行くと、最初のポジションで2円儲かり(120-118円)、両建ての俄かポジションでも6円(108円-102円)儲かる筈から、全部で8円も儲かるぜ! 俺は天才だ!
そうは上手く行きませんって!
よくあるパターンは、108円で売ってはみたがドルは一向に下がらず、112円まで戻ってしまい、“ああ、やっぱりドルは上がるんだ。よし、今回は勇気を持って損切りをしよう!”といい子になって、112円で切る。4円の実現損(108-112円)。
ドルが少し上がるが、やはり頭は重い。
117円で上がった後、再び112円まで下落し、“もう嫌だ!暫くは何もしないで様子を見よう。”と決めて、結局こちらも総て切ってしまい、6円の損(112-118円)。
では初めから、114円(4円の損)でも、112円(6円の損)でもいいから、まだ傷が浅いうちに切っておけば良かったではないか!
これは、功罪の後者の罪で、“やってはいけない。”両建てのちょっと極端な悪い例。
こういうやり方を見ると、“基本的には、両建ては止めましょう。”と申し上げざるを得ない。
ちょっと頑張って、両建ての功罪の功の例としてみたいやり方。
120円、118円、116円でナンピン買いをして、ドルのロング・ポジションを作ってしまった。
平均レート118円で、“結構かったるいが、”レバレッジを殆ど利かせていないので、耐えられる。
だから、切りたくない。切ると相当な実現損を計上しなくてはならない。嫌だ。
あの人が、“92円まで行くかも知れないと言っている。”
“そんな馬鹿な!”と思うが、ちょいと心配だ。
よし、腐れポジションは持ったまま、俄かショートを作ろう。
108円でドル・ショートに行くところまでは、同じ。
ご存知のように、同額のポジションを両建てすれば、相場がどう動こうがP/L=(損益)は全く同じ。
ポジションを各々10とすると、
102円に行こうが、
* (102-118)×10+(108-102)×10=-100(100の損失)
122円に行こうが、
* (122-118)×10+(108-122)×10=-100(100の損失)
となる。
まあ、これでは損益上は108円でスパッと損切りしたのと同じこと((108-118円)×10)=-100。
ここからは、ちょいと虫のいいシュミレーションになってしまうが、功の例だからまたまたご容赦を。
ドルが上がると確信しているのだから、今は腐っているが長期で保有しようと思っている、平均レート118円のポジションは、120円を超えるまでは何もしない。
108円でショートにした、俄かポジションでアルバイトをするのである。
肝心なのは、あくまでもアルバイトなので、なるべく早く“本業に戻る。”=(自分が確信を持っている元のポジションに、早く戻す。)ということである。
兎に角、早く切る!
先週も、105円を一瞬切ったが、こういう時は、迷わず買い戻さなければならない。
上手く、105.40で買い戻せばアルバイトの俄かポジションで、108-105.40=2.60のアルバイト料が稼げた。
言い換えれば、118円の腐れポジションが、118-2.60=115.40まで、平均レートが向上したのである。
こうは上手く行くわけが無い?
108円でエイヤと売ったら、110円まで戻った?
心配召さるな。
上で言ったように、全体のポジションの損益は全然変わっていない。
後は、自分でこれからの相場展開をどう読むかである。
-やっぱり、108円が底でこれからはドルが上がると思えば、さっさとアルバイトを止めれば宜しい。(両建ての売りポジションの手仕舞い。)
-いや、もしかしたらあの人が言うように、ドル・円が下がるかも知れない?
(損益は相場がどう動いても変わらないのだから、少し辛抱する。)
ご存知のように塾長は、ずーーーっとドル・円をショートにしていますが、途中で何回かこの様なアルバイトをやってきた。
短期的にオーバーシュート(一方向に行き過ぎる。)すると、大きな確率でその反動がある。
自分の確固たる信念のポジション、或いは切る必要が無い(いや、切りたくない?)投資目的のポジションを持っていても、その反動を利用してアルバイト、言い換えれば“いい両建て”を試してもいいのかなと思うのである。
先日も、“92円に行くと言いながら、何故108.48で買ったのか?”とのご質問があったが、先月の115円からの下げが早過ぎたから、その反動があってまた直ぐに110円台に戻るだろうと思ったからである。
言っておきますが、このブログのシュミレーションのように、そう簡単には行かない可能性が高いかも知れない。
本当のError.=(間違い)はしたくないが、Try and error.=(試行錯誤)をやってみる価値はあるかも知れない。
皆さん、どう思いますか?
ご質問、ご意見大歓迎!!
花粉症が始まり、早く注射を打って貰わなければならない塾長。
















