昨日より今日、今日より明日。
先週は久し振りに得意の“車”の独り言を書いて嬉しかったので、今週もやはり得意の“食べ物&ワイン編。”
ご覧になった方々も多かろうが、NHKが2月5日に放映した、“プロフェッショナル・仕事の流儀”を見て感動した。
http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/080205/index.html
当日はいつものように飲んだくれて見ることが出来なかったので、DVDに録画しておき、先週の土曜日に初めて見た。
昨年末話題になった、あのミシュランガイドで、三ツ星を取った33歳のフレンチ・レストランのシェフの話であった。
このシェフは、普通のサラリーマンのお家に生まれ、お母さんが料理好きで小さい時から美味しい物を食べさせて貰って、自分も料理に携わりたいと思い、高校を卒業すると同時にレストランに修行に入った。
そして彼は、26歳の時に一念発起してパリに旅立つ。
パンしか食べられない貧乏暮らしをしながら、やっと小さなレストランに見習いで入ることを許される。
料理の腕を買われて、だんだん三ツ星を含めたいいレストランで仕事をするうちに、自分の“師匠”ともいえるべきフランス人・シェフに出会う。
暫くして、その師匠のレストランで魚料理を作ることを許され、自信を持って作ったら、“こんなもの、客には出せない!”と即座にゴミ箱に捨てられた。
それが1週間続いて、“何故だ! 何が悪いのだ? 一体、僕の料理のどこが悪いのかちっとも分からない。”と悩む。
2週間後、再び魚を料理しようとしたら、すっとその師匠が来て、自分で魚を料理した。
そして彼はその魚を食べて、仰天する。
全然味が違う。
師匠が言った。
“料理人はロボットではない。日々、食材の質が違うだろ。肉の厚み。水分の多さ。それを自分で感じて、Routinely.=(お決まりの手順)な仕事はしないんだよ。”
彼は衝撃を受けて、それから週末はパリの青果市場に行って野菜を見、肉屋に見習いで入って肉の見方を磨く。
その後、たちまちその師匠のレストランで頭角を表し、ナンバー2シェフになって、パリでも有名な男となる。
2005年に、彼は悩むことになる。
その師匠と組んで、そのレストランを大きくしていくか、それとも日本に帰国してリスクはあるが、自分がシェフとなってレストランを始めるか?
結局、師匠の反対を押し切って帰国し、2006年にレストランを始める。
そして、2年足らずの間に、“現役で最年少。そして、日本人で初めての三ツ星レストランのシェフ。”になるのである。
この番組の間に、“昨日より今日。今日より明日。”という言葉が、ナレーションと字幕を含めて8回も出て来た。
これは彼が師匠から“料理人はロボットではない。”と言われた時に同時に言われた言葉で、彼が座右の銘としている言葉である。
話は違うが、最近プロ・ゴルファーのTiger Woods.がコマーシャルで、“Yesterday is a history. Today is what matters.”=(昨日のことは過去のこと。大事なのは、今日のことだ。)と言っているが、同じことなんでしょうなあ。
為替だって、同じではないですか。
昨日までのことは、もう終わり。 大事なのは、今日、そして明日からどうするか?
損切りにしろ、利喰いにしろ、一旦ポジションを閉じたら、一度ゆっくり相場を見直したい。
そして、また新たな気持ちで始めたい。
彼は師匠の反対を押し切って帰国して、いつかは師匠に自慢出来る、“日本独特の、自分の代表作ともいえるべき料理を作ろう。”と夢を見ている。
そして、我々日本人が大好きなマグロを使っての料理を試みる。
マグロには、独特の酸味と鉄分が有り、料理をするとこれが消えてしまって、マグロの旨みが無くなり、フレンス料理の間では、“禁断の食材”と言われているのだそうだ。
まあはっきり言って、生の刺身のマグロが旨すぎて、料理をする必要が無いのだそうである。
彼は悩む。
塩とBrown Sugar.で包んでみる。 失敗。
白トリフュで包んでみる。 トリフュが勝ってしまって、失敗。 でも悪くはない。
京都に出掛けて、京野菜の九条葱に出会い、“これだ!”と叫ぶ。
マグロを白トリフュで包み、九条葱に乗せてある日のメニューとして出そうとして準備をしていて、土壇場になってそれを食べて、“つまらん!”と言って、止めてしまう。
あのシーンは迫力がありましたなあ。
彼が言った。
この新しい料理は美味しい。
でも、美味しい物(最高級のトロ)と美味しい物(白トリフュ)を合わせれば、美味しい物が出来るに決まっている。
でも、どこが美味しい生のお刺身のトロと違うのか?
“つまらん!”と言い切って、自分の新作料理をバッサリ切って諦めたのである。
言っておきますが、彼が決してArrogant.=(傲慢)で、やらせでやったのではありませんよ。
それはあの番組を見ていて、彼の目、話し振りを見て確信した。
久々にいい番組を見ました。 感動しました。
一番良かったのは、彼の座右の銘である、“昨日より今日。今日より明日。”と、“プロフェッショナルとは、高いモチベーションを持つこと、そして、それを維持すること。”でありましたな。
塾長も、現役を離れた今ではあるが、常にそれを心掛けたいと思う。
金曜日は、たまたま彼がシェフを勤めるレストランと同系列の二ツ星レストランで、スペイン料理をご馳走になったが、最高に美味でありました。
皆さん、飲んでますか?
塾長は飲んでいますよ。
金曜日は、Cavaと言われるスペインのスパークリング・ワインと、シャルドネを使ったワイン。赤は、勿論Rioja.=(リョーハ)。 美味しかった!
最近ちっとも家に居つかず(あ、いつもの通りか?)外で沢山ワインを飲んでいる。
2月11日、シノワ・銀座店にて。
1979 Corton Bressandes(M.Voaric)
1979 Corton Renardes(M.Gaunoux)
1976 Corton Grancey(L.Latour)
1970 Corton Marechaudes(D.Naudin)
1969 Corton(J.Druhin)
1953 Corton(L-Bichot)
2月16日、DE ROANNEにて。
1966 Pinot d’Alsace Servir Frais(Co.d’ Eguisheim)
1973 Gerro Anon Grand Reserva(Bodegas Olarra)
1969 Meursault Les Charmes(Seguin Manuel)
1983 Rully Clos de Bellecroix(De la Folie/Noel Bouton)
1979 Clos de Vougeot(Jean Olphe-Galliard)
2月20日、シノワ・渋谷店にて。
2004 Gevery Chambertin(C.Dugat)
2004 Morey Saint Denis(Dujac)
2001 Chambolle Musingny Charmes(Ponsot)
2001 Clos de Vougeot(J.Grivot)
2001 Vosne Romanee(B.Dugat-Py)
1986 Nuits Saint Georges(Leroy)
ああ、ワインは楽しいなあ!!
今日は、“浦霞の搾り立て”と“龍神酒造さんの尾瀬の雪どけの搾り立て”との飲み比べ。
日本酒もいいなあ!!
2週連続で、“得意の話題”の独り言が書けて嬉しい塾長。















